ふとネットサーフィンをしているとこんな記事を見つけました。

要するに、株価が下がったからGPIFの方でも損失が出てますね、安部政権ふざけるな、という事です。
安部政権の好き嫌いをここで論じるつもりはありませんが、日本共産党の人たちは攻撃材料さえあれば何でもいいのでしょうか。
今回は読んでいて、なんともいたたまれない気分になりましたので、これのどこがまずいのか、じゃあどうすればいいのかを私なりに考えてみたいと思います。

共産党の主張まとめ

前提として、赤旗によると、GPIFが運用する資金は昨年9月時点では165兆円という事でした。
本家GPIFの運用報告書でもこの辺のところは正しそうです。
で、ここからが彼らの主張です。
  • 国内株式の収益率は3ヶ月でマイナス17%
  • 海外株式の収益率は3ヶ月でマイナス16%
  • 株式比率を上げた安部政権の責任は重い
さて、次から1つずつ見ていきましょう。

何が問題なのか

リターンの検証

まず、株式のリターンが悲惨です、という彼らの主張ですが、あくまでGPIFが公表している数値から推計します。
まず、GPIFの株式の運用ベンチマークは以下の通りです。
  • 国内株式:TOPIX(配当込み)
  • 海外株式:MSCI ACWI(除く日本)
海外株式の指標は、要するにMSCIコクサイの事ですね。
別におかしな指標ではありませんね。
ただ、アクティブ運用とパッシブ運用の比率など公表されていないところもあり、中身の推計を難しくしています。
ただ、つみたて次郎さんによると、大部分はパッシブ運用に設定されており、かつそれに連動する投資信託もある模様です。
さらに参考リンクを探ってみると、ファンド詳細に、3ヶ月リターンが載っており、マイナス9.69%とありました。
少々乱暴ですが、これがGPIFの運用と完全に一致していると仮定すると、損失額は概算16兆円となります。

マイナス幅の検証

さて、額が随分大きいですが、それよりもさらに重要なのは、マイナス幅が市場平均と比較してどうなのか、ということです。
赤旗は自ら、ベンチマークの3ヶ月リターンを掲載してました。
再掲します。
  • 国内株式の収益率は3ヶ月でマイナス17%
  • 海外株式の収益率は3ヶ月でマイナス16%
それに対し、今回のGPIF(正確にはなんちゃってGPIFファンド)のリターンはマイナス10%程度です。
重要なのは、主要指数が軒並み沈んでいる最中、GPIFのポートフォリオは10%程度で済んでいる、というのが最初に挙げられますが、その辺の所は何も触れるつもりはなさそうです。
また、国内、海外それぞれの株式比率が2014年に12%から25%に引き上げてますが、これを仮に瞬間的に無かったことにしたとしても8兆円の損失は出ていたわけです。
損失を抑えたとしても、過去の運用で稼ぎ出した額も再三出します、こちらにあるように、70兆円だなんてまた夢のまた夢な訳です。
運用は複利が基本なので、単純な割り算で半分とは行きませんしね。
目先の金額でギャアギャア書き立てる時点で、この人たちは投資の原則を全く理解していないという他ありません。
あるいは、本当はわかっているのだが、こうすれば国民は反応して怒ると踏んで冒頭の記事を上げたのであれば、それは有権者をナメてるとしかいいようがありません。
共産党の皆さんは野党と組んで、過去の追求チームみたいなものを今回も作るのでしょうか。
だとしたら、今までもそうですが、野党の皆さんには今後も、ある意味究極の運用とも言える国家の舵取りなど任せたくはないと思うのは自然な発想のような気がしますが、私だけでしょうか。

どうすればいいのか

年金なので、全部株式に突っ込むという発想はそもそもあり得ないわけです。
かと言って債券偏重だとそもそものリターンが期待できないので、年金の原資も何もあったものではありません。
その中で、国内:海外=6:4、かつ全体から見た株式と債券が半々、というのはかなり理にかなったポートフォリオであると考えます。
なので、今の政権の人たちや官僚も、都度誰が聞いてもわかるように専門用語を並べ立てずに平易に説明する事しかないのではと思います。
また、金融リテラシーの低いこの国の現状を変えられるような教育制度や機会整備をするより他、解決策はないのでは、とイチサラリーマンとしては考えます。

まとめ

共産党の記事から、少々政党批判も入ってしまいましたが、こういう事がニュースになってしまう事自体が一番問題なのではないかと考える次第です。
この記事が何かのお役に立てば幸いです。

Source: 積立投資健忘録

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