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労働力は足りません

少し前に、入管法改正案が成立し、4月にも施行される見通しとなりました。
強行採決だと随分話題にもなったし、野党の先生方も随分吠えてらっしゃいました。

確かに、外国人の受け入れに際して決まってない事や曖昧な事が多すぎるように見受けられます。
では、この法律は果たして天下の悪法なのでしょうか。
これが通れば、我が国は明日にでも消えて無くなるのでしょうか。
今回はこの件について考えます。

入管法改正案を整理する

法務省の資料によると、今回の改正案の骨子は新たな在留資格の創設、それに伴う細かい規定などの改正です。

一番の目玉と思われる在留資格の部分を以下に引用します。

(1) 特定技能1号:不足する人材の確保を図るべき産業上の分野に属する相当程度の知識又は経験を要する技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格
(2) 特定技能2号:同分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格
法務省資料より

要するに、日本は人口減少社会でどこもかしこも人手不足なので、まずは外から人を集めましょう。
それだけだとアレなので、ある程度優秀な人も引っ張りましょうね、という事なのでしょう。
資料を見てると、来年4月に施行するにあたり、整備する内容は多岐にわたりそうで、そういう意味では野党の先生方が言ってたこともあながち大外れではないのでしょう。
これを踏まえた上で、日本国内の現状を見てみましょう。

この国の労働者数の現状

内閣府の資料の6ページあたりによると、2017年の未充足求人数は121万人だったそうです。

要するに、人を雇いたいから募集をかけても、少なくとも2017年は121万人分の椅子が埋まらなかった、という事になります。
もちろん、これは求人数にたいして、人が集まらなかった、という結果です。
例えば、保育園不足や介護問題などで特に女性労働者が復帰しにくい環境にあるからこんな事になっている可能性もあります。
なので、この数字がそのまま全部人口減少による人手不足を表すのかどうかは一考の余地があります。

入管法改正の効果は

では、この入管法改正で、どれだけ人手が集められる予定なのでしょうか。
当初はニュースなどで、上限は34万人、という数字を見ましたが、毎日新聞によると、どうも政府は正確な試算をしてなかったようです。
野党の人たちは、これに対し、数が青天井になったらどうする!とお怒りのご様子でしたが、仮に倍の70万人来たとしても、上の内閣府の資料にあった、とりあえず今足りていない求人数を埋めるには全く足りません。
…果たして、それで大丈夫なのでしょうか?
人が少ないながらなんとか仕事を回している現状に対し、野党の皆様方は一体どうしろというのでしょうか。
この法案はそもそも保育制度や介護制度など、社会インフラがまともに揃っていれば出てこない類のものです。
仮にこういった法律が出てきたとしても、それは2018年12月30日に発効するTPP11に現状を合わせるだけのものだったでしょう。
その辺の報道無くして、この法案の真の問題点は出てこないのではないかと考えます。

課題山積・対処療法?

ただ、現実これだけ人が集まらない中、何もしないという選択肢があるでしょうか。
明日には保育園が林立するとか、介護ロボが全家庭に一台入るという人はいないでしょう。
となると、とりあえず足りない分は外から、となってしまうのは仕方がないのではという気がします。
もちろん、そもそもこれだけ物価の高くて排他的な国にわざわざ外から人が大量に押し寄せるかも不明ですし、来てくれた人の受け入れに際しても課題があるのは報道でも散々言われている事なので解決はしないといけないと思います。
ていうか、この先与党の先生方も、このまま省令だけで何とかなると考えているのであれば、それこそお気楽という他ないのではないでしょうか。
このままだと、間違いなく現場は大混乱、かつ外国人から見た日本の印象も悪くなるのではないかと思っています。
でも、上でも書きましたが、それはこの法律が出てきた背景をすっ飛ばした目先の議論であって、根本的なこの国の社会インフラの問題の解決にはなっていないので、報道でも是非ともそこに触れて欲しいと思うのは、果たして私だけでしょうか。

投資における留意点

短期的には、人件費を抑えてかつ人を揃える業種が出てくる可能性もありますが、何分急ごしらえの法案なので、これから種々問題がわらわら出てくるでしょう。
そうなると、この手の社会不安は株価には悪影響を与える可能性が高いと考えます。
長期・定額・定期の積立投資をするのであれば、それは買い場です、とも言い換えることが出来ますね。

まとめ

賛否両論別れる繊細な話題ですが、やはり遅かれ早かれ避けては通れない話題なので、今回取り上げてみました。
この国のあり方についてもそうですし、投資に結びつけて考えるにしても、少なくとも現状よりも種々事象が不透明になる事だけは間違いなさそうです。
この記事が何かのお役に立てば幸いです。

Source: 積立投資健忘録

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