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誰もが一日一度は目にしますが…

楽天はEC事業から事業をスタートさせましたが、今やそれだけでなく電気事業、はたまたクレカ事業から保険事業まで、かなり手を広げている会社です。
最近この会社はKDDIとの連携を発表し、携帯事業への参入に一つの目処をつけた格好になっていますが、さて、この会社は投資先としてはどうなのでしょうか。
KDDIの株主としても気になるところです。
手を広げすぎ?それとも積極経営の賜物?
今回は、誰もが1日一度は目にするであろう、この会社の業績についてまとめます。
(舌の根も乾かぬうちにまた個別銘柄の記事です…)

楽天の業績まとめ

数字は全て楽天の最新の決算短信から取っています。

損益計算書

2018年12月期
2017年12月期
売上高
(百万円)
790,330
676,477
営業利益
(百万円)
133,544
120,162
営業利益率(%)
16.9
17.8
税前利益
(百万円)
129,298
110,783
四半期利益
(百万円)
107,716
72,554
四半期利益率(%)
13.6
10.7
数字を見る限り、営業利益率、純利益共に良いです。
ただ、リンク先にもありましたが、この会社の会計基準はIFRSです。
のれんの償却が損益計算書には乗って来ませんし、売上の認識も日本基準とは異なる事には留意した方がいいでしょう。
個人的にはこの辺はあまり詳しくないので、どこかで勉強も兼ねて記事にしたいと考えています。
セグメント毎の業績は以下の通りです。
2018年12月期売上高
(百万円)
2018年12月利益
(百万円)
利益率
(%)
インター
ネット
サービス
556,142
92,041
16.55
fintech
302,698
60,795
20.08
インターネットサービス事業は、楽天がそもそもやってきた、そして積極的に開拓してきた部門です。楽天市場や楽天トラベルなどのサービスが該当します。
楽天エコシステム(経済圏)というものの中核と言ってもいいでしょう。
楽天モバイルやViberが伸長した結果、売上は前同15%増、利益は10%の伸長となりました。
Fintech事業は、楽天カード、銀行、証券をはじめとした金融事業が入ります。
楽天カードの会員数増加のため、売上は前同で24%と大幅伸長しました。
西日本豪雨や台風の影響で保険金の支払いが増加したため、利益は14%の成長と、売上程ではないですが十分に伸びてると言えそうです。

バランスシート

2018年12月期
現金など
(百万円)
847,622
その他資産
(百万円)
6,277,919
資産合計
(百万円)
7,125,541
社債・借入金
(百万円)
1,154,273
その他負債
(百万円)
5,198,779
負債合計
(百万円)
6,353,052
資本合計
(百万円)
772,489
自己資本比率(%)
11
この会社は流動、固定で分けて開示してくれていないので、私の方で参考になりそうな形でデータを加工しています。
特筆すべきは、とにかく現金を持っていない事。
そして、自己資本比率が低い事です。
今期だけで言えば楽天損害保険を子会社化した事で負債がドカンと乗ったのもありますが、それにしても低い。
手元に現金を残さず、積極的な投資活動を行なっている事がここからも見て取れます。
図にしてみると、よりその傾向は顕著にわかると思います。こういった現金をとにかく手元から投資に回す手法は、かつて村上世彰氏が提唱していた方法にも通じると思います。
ここまで思い切った姿勢を、積極経営で良い、と捉えるか、危ういと捉えるかが投資判断の際のポイントになりそうです。

キャッシュフロー計算書

目立つのは、営業CFが霞むくらいの積極的な投資、そしてそれ以上に財務活動で得た資金が多い事です。

財務CFの内訳は短期と長期の借入金、およびコマーシャルペーパーによる資金の獲得にあります。
これについては明確な説明が私には見つけられませんでしたが、おそらくこの会社の性格から考えると、次の投資のための準備資金か、2019年10月に参入予定の携帯電話事業に向けての投資資金あたりではないでしょうか。

今後の予測

おそらく皆の関心が高いのはKDDIと連携して、2019年10月からの全国サービス展開に一応の目処をつけた携帯電話事業がどう影響してくるか、ではないでしょうか。
楽天も世間から見れば十分に大きい会社ですが、携帯電話大手3社のように毎年兆レベルの投資が出来るような規模の会社でもありません。
決算書を見てみても、投資額は一桁足りませんね。
そして、こちらの記事によると、楽天とKDDIの提携期限は2026年まで。
あと8年でどこまで基地局を整備できるか。その為の資金を既存事業と今回の提携でどこまで用意できるか。
ここに楽天の今後がかかっている、その存在価値が問われると言っても良いでしょう。
個人的には、8年の間に携帯電話事業でいくらか得られるであろう追加のキャッシュフローが出てからが投資家としての本当の判断の時期かな、と思います。
もう一つ付け加えるなら、通信帯域も今認可された一個だけではなく、複数個認可される必要はあるかなと思います。
1.7GHzだけの携帯業者とかさすがに実用性はないでしょうからね。
狙ったのかたまたまなのかはともかく、携帯電話事業の参入時期は消費増税とピタリと重なります。
これにより携帯電話料金の値下げ競争が起きるのではないか。
そしてこれもまた狙ったのかはわかりませんが、菅官房長官の発言にもあった携帯電話料金の値下げ要求とも取られかねない発言にも通じるものがありそうです。
そういう意味では、楽天と国が今向いている方向は同じであり、そこに対して国も周波数の免許はじめ悪いようにはしないのでは…
私はそう予想しています。

まとめ

既存事業は、会計基準の違いから単純比較はできませんが、売上の伸長および利益率どれを取っても問題は無さそうです。
携帯電話事業にかかる当面の課題も解決しそうな雰囲気はありますが、判断の時期はもう少し先になると思います。
ここでリスクを取れる、と判断するのであれば、本銘柄への投資を検討してもいいと考えます。
私は既に日本株のポジションはかなり取っているので、PERが10を切るくらいまで行けば考えますが、そうでない限りは業績チェックを続けるに止めようと考えています。
この記事が何かのお役に立てば幸いです。

Source: 積立投資健忘録

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